目次
英会話の空白は何故起きる?会話が続かない理由と対策
外国の人を相手にするビジネスでは、雑談やミーティングでも英語で話すことが増えますよね。
そんなときの会話、楽しく続けられていますか?
気になる沈黙の回避策や簡単に会話を続けていくコツをご紹介します。
英語と日本語のもうひとつの違い
英語と日本語に違いがあることは、皆さんご承知のとおり。
違い① 文字が違う
違い② 音が違う
違い③ 文章構造が違う
文章の構造の違いを少し確認してみましょう。
語順が逆ということと、品詞の位置の明確さに違いがあります。
英語は主語や動詞など、品詞の位置がほぼ確定しています。
I had some nice tea at a cafe with Ms. Tanaka.
日本語はというと、品詞の位置がとてもとてもあいまいです。
位置を変えても、同じ意味の文章ができます。
田中さんと昨日カフェで一緒においしい紅茶を飲みました。
昨日カフェでおいしい紅茶を田中さんと一緒に飲みました。
おいしい紅茶を田中さんと一緒にカフェで昨日飲みました。
「飲む」という行動が明確になるのは、英語では冒頭の動詞です。
日本語では、最後の最後にわかるというのが文章構造の大きな違いです。
ここで意識しておいてほしいのが、日英の例文ともに、話の中心は何だろうということ。田中さんと会ったこと、おいしい紅茶を飲んだことなどいろいろ考えられると思います。
そして、英語と日本語の違いとして知っておきたいことがもう一つ。
違い④ 文脈の順番が違う
話すとき、いくつかの文章を連ねますよね。その順番が違うのです。
一般的に話される文脈構造が違っているんです。
英語の文脈にも、③文章構造と同じような特徴があるんです。
英語では、はじめのほうで結論を話します。
そのあとに理由だったり、具体的な例が話されたりします。
英語圏の人の会話は、かなりの確率でこのパターンで進みます。
一方で、日本語は、理由や説明を一通り(もしくはいくらか)話してから、
「で、○○」「なので○○」と結論に達して「終わり」ます。
実はこのことがあなたの英会話が続かない原因かもしれません。
この英語の特徴を活かせば、英会話を広げるのが断然ラクになると思います。
英会話の沈黙、そのあとに続けるべき話題は?
日本人は、自分の英語力を振り絞って話すとき、結論に達した時点で「終了」の感覚を持つようです。だから、もうそのことについて、それ以上話すことがないと思ってしまいやすい。
あ、話し終えてしまった、沈黙だ、次に何を話そうと別のトピックを考えようとします。会話に詰まるときこんなことがよくありませんか?
英語文化の人は、結論のあとに理由や説明を持ってくるのが普通です。
そして、話すときと同じように、相手の話を聞くときも、結論のあとに何かが話されるものと期待します。きっと無意識だとは思うのですが。
あなたが「○○でした」と結論を話すとき、相手は「そのことについての」続きがあると思っています。質問を返して深堀りしてくれる人もいるはずです。
その前にどんなに長い説明をしていたとしても。なので、それ今話したことなんだけど?と感じる経験が日本人には多いみたいです。
ということが分かると、もし、あなたの英語がそれほど流暢でなく、相手が注意深く聞こうとしてくれているとしたら、相手は、静かに待ってくれているということも考えられます。我慢強く待ってくれている、これが沈黙の理由ということもあるのです。
その結論の前に、あなたが説明を話してしまっていたりもするのですが。
相手にとって自分の普通の順番と違うので、理解されていないことも多いんです。文法などが間違っていなくても、あなたの話すことの意味が、相手にすっと入っていかないのは、これが原因になっていることもあるようです。
そんなときに、あなたが慌てて他の話題に移ったら、相手との会話のペースが一気に崩れます。相手は、えっ前の話は何だったんだ?と思うのです。
疑問を持たれるまではまだいいほうで、不快に感じる人もたくさんいます。
さぁ、沈黙の理由が分かると、応えていきたくなりませんか?
どうやって解決できるかを少しずつ紐解いていきましょう。
ビジネスでの沈黙回避!英語は結論からポン!
職場の人でもお客様でも、ちょっとした雑談(スモールトーク)はとても重要な役割を果たします。言葉でのコミュニケーションが活発で、言葉ありきの判断や責任が生まれるのが英語の文化です。英語圏の人たちは察することが難しいため、言葉を発しない相手を警戒する傾向にあります。
・何を考えているんだろうという戸惑い
・何か隠し事でもあるのかという不信感
・機嫌が悪いのかという不安感
スモールトークは、これらの払拭につながる相手への配慮でもあるのです。
これからミーティングを始めるとき、社内のどこかで居合わせたとき、デスクでの雑談など場を和ませ、相手に安心感を与えます。
このとき、相手が英語力を測ることは一切ありません。
仕事を進める中で求められるのは、あくまで英語でのコミュニケーション。
気の利いた話や面白い話を考えるより、まずは、合わせてみてください。
英語の話の順番に沿って話を始めるのです。
つまり、結論から話すということ。
今まで意識していなかった人は、意外に難しいかもしれません。
結論と考えるのが難しければ、話の中心は何?で考えてみてください。
そのことだけを、まず一文でポンと伝える。
これが、双方にとっての本物のアイスブレイクの始まりです。
本来のスモールトークの効果が、仕事にも活かせるようになると思います。
次の項で、もう少し詳しくご説明しますね。
ビジネス英語が簡単になる!相手の言葉を使おう
相手から質問をされたら、それを返すわけですから苦労はないでしょう。
話に詰まるのは、相手に質問して相手が答えてくれたあとが多いですよね。
相手の答えにはI see.とか、Exactly!とか、Me too.とかSounds good.で反応してみるもののそのあと…ですよね。
自分だけで、全部一気に話し尽くそうと頑張るパターンを抜けましょう。
日本人は、相手の返答をもらったとき、日本語の特徴の影響を受けて「話し終わった」と捉えてしまうことが多いようです。そのため、その続きが思いつきにくい。だから、広げたり、膨らませたりが苦手だったりします。
英語の文脈にシフトすることを心がけてみましょう。
この話はまずかったかなと、明らかに話題を変えたほうがいいとき以外は、
「相手の答え」を使って話を深めていくことをおすすめします。
相手はきっとあなたの質問に対して、結論をポン!と返してくれているはず。
その結論のあとには、理由や説明、具体例が来るのが普通なので、聞かれることも普通ということになります。
いつも、その理由や説明、具体例を追う思考を持ってみてください。
これも、ビジネス英語としてのトレーニングしておきたいことのひとつです。
ここで、必要なのは想像力、英語は簡単なもので十分です。
相手が、どんなポイントを追ってほしいと思っているかな?と考えるのも話を盛り上げるコツかもしれないですね。
これで、英語の自然な会話を、相手と一緒に作っていくことができます。
自然に疑問が湧くなら、それを質問してください。
How was it? (どうでしたか?)
Such as? (例えばどんな?)
What is ○○?(○○とは何ですか?)
What happened next? (それからどうなったのですか?)
How about you? (自分が質問に答えたあと)
なかなか浮かばなかったら5W3Hなどで考えると思いつきやすいでしょう。
What – Why – Who – When – Where
How – How many – How much
会話は一人ではできませんよね。
話すことと、聞くことと、それを理解することで信頼を築いていきます。
会話を楽しむためには、小出し戦略が有効です。
だから、まずは結論だけ。
相手からの質問や返答、その流れに合わせて、また、小出し。
ネタは、相手の言葉から拾っていきましょう。
一方的に話まくってしまう失態も、説明が必要という義務感もいりません。
そのほうが、ずっと簡単です。
結論だけなら、簡単な一文で済むはずですから。
交互のやり取りのその一回一回も、簡単な一文で大丈夫。
相手を巻き込んでこそ、良質のコミュニケーションになるのです。
ビジネスでは語学力が必要なのではなく、良いコミュニケーションをとることがとても大切。これは、単純でとても簡単な英語でも行えることなのです。
自分だけの話ではなく、相手に入ってもらって、相手の思考も含めながら一緒に話を深めることが大切です。会話でのTHE共有時間が作り出せるのです。
質問の種類は多岐にわたるでしょう。
それぞれの人が聞きたい視点は異なるからです。
相手の話を取り入れながら話を進められるか、どんな質問をするかで、その人が表現されていくともいえます。慣れてきたら、ビジネス上の自己表現(アピール)としても会話の中の質問のことを考えてみてくださいね。
会話を広げるために覚えておきたいキーワードは、「結論をポン!」「小出しする」「相手の返答を使う」ぜひ、あなたの英会話の中で意識してみてください。
Get the latest.
Follow AISpeakBuddy on Twitter!
Follow @AISpeakBuddyKan
Latest posts by Kan (see all)
- 学習は不要?!ビジネス英語を身に付けるための3つの選択 - 2018年7月11日
- 圧倒的不足の英語時間!AI英会話アプリでカバーしよう - 2018年7月4日
- ビジネス英語で伝わるプレゼンテーションの進め方 - 2018年6月22日
- ビジネス英語のレベルアップ【後編】要点が伝わらない - 2018年6月8日
- ビジネス英語のステップアップ【前編】会話が続かない - 2018年6月6日